もし災害が発生したら、できれば自宅避難がいいと考えられたことはありませんか?
認知症の家族がいる場合はなおのこと、避難所での共同生活は難しいとお考えかもしれません。
感染症の心配もあります。
可能なら自宅避難を選びたいと考えるのは自然なことです。
自宅に家屋損傷がなく、近隣での火災の危険や土砂災害の危険が低ければ、自宅避難は有力な選択肢です。
とくに認知症の場合は住み慣れた自宅で過ごすことで、環境の変化によるストレスを軽減できます。
ライフラインが復旧しないまま自宅避難を継続するには、どうすればよいでしょうか?
この記事では停電対策をして、自宅避難をするために必要な備えについて考えます。
阪神大震災で被災したわたしが、実際に用意している防災用品をお見せしながら、停電時におすすめの防災グッズもご紹介いたします。
ぜひ最後までおつきあいください。
停電中に自宅で介護が必要な家族と過ごすための3つの備え
介護が必要な家族と自宅避難をするために、以下の3つの備えを確認します。
- 食料品を備蓄して自宅で介護を続ける
- 日用品を備蓄して自宅避難をを乗りきる
- 停電時の医療機器・福祉用具の使用に備える
ひとつずつご解説してまいります。
食料品を備蓄して自宅で介護を続ける
食料は最低1週間分備蓄しておきます。
十分な食料の備蓄がなければ、自宅避難を継続することが難しくなるからです。
防災用の非常食を買うこともできます。
レトルトや缶詰は賞味期限が長く、手頃な値段で買えるのでおすすめです。
乾物もいくつかあると献立の幅が広がります。
お菓子も忘れず揃えましょう。
ほっと一息つくのに必要です。
栄養バランスを考えて缶の野菜ジュースを備蓄しておくこともできます。
停電のときは、食料の消費の順番が大切です。
以下の順に消費していくと、食料を無駄なく消費できます。
肉や野菜を使った鍋がおすすめです。
常温では保存のきかない生鮮食料品から消費します。
停電後冷凍庫を開け閉めしなければ、翌日まで保冷が効きます。
すばやく食品を取りだして、庫内温度が上がらないように気をつけてください。
生鮮食料品を食べきったら、保存のきく食品を食べます。
乾物などは生鮮食料品と合わせて調理すると、栄養バランスが取りやすくなるのでSTEP1の段階から組み合わせることも可能です。
備蓄食料を食べきったらアルファ化米や缶詰のパンなど、準備しておいた非常食を食べます。
非常食が調理が簡単というメリットがあるので、被災後の片付けで疲れたときや、さっと食事を済ませたいときにおすすめです。
水も十分な量備蓄しておきます。
大人ひとりあたりに必要な飲用水は1日3Lです。3L✕人数✕7日となると、結構な量の水が必要だということがわかります。
飲用水の他に、手を洗ったりする生活用水も必要です。
生活用水は、いくらあっても足りないと感じることが多いと言われています。
災害発生直後は水道から水が出ることが多いので、湯船・バケツ・鍋などにできる限り確保することが重要です。
買っておいたペットボトルの備蓄水の期限が切れたものをそのまま開封せずにおいておけば、生活用水として活用できます。
日用品を備蓄して停電中の自宅避難を乗りきる
必需品を挙げてみました。
- 非常用トイレ・おしめ・リハパン
- 救急セット
- スリッパ・ルームシューズ
- 携帯ラジオ
- モバイルバッテリー
- とろみ剤などの介護用品
- 懐中電灯・ランタン
ひとつずつご解説してまいります。
非常用トイレ・おしめ・リハパンは多めに常備
多くのマンション高層住宅では電気で水を汲み上げているため、停電と同時に断水が起こります。
断水で困るのがトイレです。
トイレに行く回数を減らすために水分を控えて脱水症状・脳梗塞・心筋梗塞を起こしてしまっては元も子もありません。
おしめやリハパンは腐るものではないので、十分備蓄しておきます。
非常用トイレの凝固剤が足りなくなったときに、尿とりパッドや紙おむつで代用可能です。
救急セットを再確認しておく
災害後の片付けなどで小さなケガをすることがあります。
消毒液・絆創膏・肌に合う固定テープなど、家族に必要なものをまとめておくと便利です。
スリッパ・ルームシューズ・靴で足もとを保護
地震などで散らかった部屋の中を靴下で歩くのは危険です。
ガラスやとがった木片を踏む恐れがあります。
要介護の家族にはスリッパよりも靴がおすすめです。
家の中を歩いていてケガや転倒などの二次的なアクシデントが起こらないように気をつけます。
携帯ラジオで情報収集
乾電池やソーラー充電で使える携帯ラジオがあると、停電でテレビが見れなくなっても情報を取り入れることができます。
災害の深刻さばかりを聞くと気分がめいるので、地元の給水情報・物資配給の情報などを知るために活用します。
モバイルバッテリーでスマートフォンを長持ちさせる
モバイルバッテリーがあれば、スマートフォンを使いやすくなります。
ラジオでは自分が今すぐ必要としている情報を得ることができません。
充電を気にしてスマートフォンを、必要最低限しか使えないという状況は避けたいものです。
災害時にはSNSでふだんつながっている友人とつながりを維持できることが大きな力になります。
そう考えるとモバイルバッテリーは今の時代「必需品」です。
とろみ剤などの介護用品も忘れずに
介護に必要なものは災害時、救援物資として手に入れることが難しくなります。
とろみ剤の他に、痰の吸引に必要なもの・胃ろう・ストーマまわりの衛生用品なども多めにそろえておいてください。
懐中電灯・ランタン
懐中電灯は足もとなど、部分的に照らすのに向いています。
ランタンは照明として、広範囲を明るくするのが特徴です。
停電中は懐中電灯・ランタン・ヘッドライトがなければ、日暮れと同時に不便さに追われることになります。
停電に備えるために、懐中電灯・ランタンは必須アイテムです。
停電時の医療機器・福祉用具の使用に備える
今回この記事を準備するために調査していたところ、こんな情報を発見しました。
介護で使用する医療機器や福祉用具には、停電用の内部バッテリーが備わっていることが多くなっています。
内部バッテリーがあれば、電気の供給が止まっても機器を使い続けられますが、このバッテリーはあくまで非常用にすぎず、長時間使い続けることはできません。
そこで、在宅介護で電気機器を使用している場合は、停電時に備えて「手動で動かす方法」を学んでおくことをおすすめします。
電動ベッドや吸引機のように在宅介護で使用される機器には、手動で動かすための機能が備わっているケースが多く、電気の供給がなくても動かすことが可能です。
家族や介護者が事前に動かし方を学んでおけば、災害時でも慌てずに対処が可能となります。
フランスベッド公式ホームページより
全ての電動ベッドが手動で操作できるわけではないようなので、取り扱い説明書で事前にご確認ください。
よくわからなければレンタルしている福祉用具の担当者に確認しておきます。
電動ベッド・エアマット・痰の吸引機など停電の影響を受ける医療機器についても忘れず備えておくことが必要です。
停電時の自宅避難におすすめ防災グッズ
ここからは実際の停電対策をご覧いただきながら、おすすめ防災グッズをご紹介していきます。
- 懐中電灯・ランタン
- 乾電池・充電池
- モバイルバッテリー
- カセットコンロ・ガスボンベ
- ポータブル電源
ひとつずつご紹介してまいります。
懐中電灯・ランタンは複数準備
ランタンは各部屋にひとつあると、停電のときにも気分良く過ごせるかと思い3つ準備しています。
つるすところも電気を消して実際に点灯して決めてあるので、S字フックも準備万端です。
懐中電灯は枕元に常においておくものやリュックに入れているものなど写真以外にもあります。
外出時に被災しても困らないように、キーホルダータイプのライトが軽くてお気に入りです。
乾電池・充電池は必要な形を確認してストック
乾電池は停電対策の必須アイテムです。
自宅にある懐中電灯などに必要な形を確認してストックしておくことをおすすめします。
モバイルバッテリーは暑さ・寒さ対策に役立つ
我が家では3台モバイルバッテリーを準備しています。
1つは乾電池で使えるタイプです。
乾電池タイプなら電池が切れたら交換して使い続けることができます。
帰宅難民対策として、スマートフォンとモバイルバッテリーをセットで持ち歩くのがおすすめです。
イヤフォンを使用すると消費電量を抑えられるので、わたしはイヤフォンも持ち歩いています。
モバイルバッテリーの使用方法といえば、スマートフォンの充電を一番に思いつきますよね。
でもモバイルバッテリーの実力は意外なところで発揮されます。
停電時にモバイルバッテリーは、暑さ・寒さ対策に役立ちます。
暑い時期はコードレスの小型扇風機をUSBケーブルで使うのがおすすめです。
体温調整機能が低下しやすい場合は、気温で熱がこもりやすくなります。
家族が脱水症状を起こすと大変です。
寒い時期にはUSBケーブルで使えるブランケットで低体温症を避けることができます。
体が冷えると体力を消耗します。
体温が1℃下がると免疫力は30%低下するようです。
寒さ対策も欠かせません。
モバイルバッテリーはなかなかの優れものです。
介護をしているご家族の体調管理のためにも、停電対策にぜひ準備されることをおすすめします。
今回は乾電池式のモバイルバッテリーをご紹介いたします。
Panasonicというメーカーの安定感で選びました。
単3形乾電池4本で使えます。
このモバイルバッテリーの優れているところは、乾電池や容量・種類・銘柄の違う電池を混ぜて使用できるという点です。
LEDライトがついているので、小型懐中電灯としても使えます。
「電池交換時期お知らせ機能」がついているので、どの電池の残量が少ないかがわかり便利です。
「自動出力停止機能」のおかげで、スマートフォンの充電が完了したら自動的に止まるので貴重なエネルギーを無駄遣いせずにすみます。
USBケーブルが別途必要ですので、使用用途に合ったケーブルをご準備ください。
IHクッキングヒーターの場合はカセットコンロとボンベが必須
火災のリスクを減らせるのがIHクッキングヒーターの良いところです。
しかし停電時には使用できません。
IHクッキングヒーターを使用している場合は、停電対策としてカセットコンロとガスコンロを準備しておきます。
ガスボンベは1週間で6本準備しておくことが推奨されています。
ガスボンベには使用期限がありますので、ときおり確認が必要です。
ポータブル電源はソーラー充電器とのセットがおすすめ
ポータブル電源、高いですよね(笑)
我が家も1年以上悩みました。
だって高いんです。(くどい)
でも思い切って買ってよかったです。
モバイルバッテリーで数日は停電をのりきることができます。
乾電池タイプなら電池がある限りは使えます。
でもちょっと心もとないというのが正直なところでした。
ポータブル電源はソーラー充電器と一緒に買えば、自家発電・蓄電ができます。
必要最低限の電気は確保できるので、停電の心配をしなくて良くなったのが一番のメリットです。
実は停電のときにポータブル電源が活躍したことがあります。
その時わたしはオンラインで理学療法士の講習を受けていました。
年に1回しか開催されない講習会なので、受講が認められないと認定が受けられなくなる大切な講習です。
なんで大事な講習中に停電になる?って感じでした。
でもポータブル電源のおかげで、インターネットのルーターを動かして無事講習を受けることができ、認定も逃さずにすみました。
ポータブル電源を買っておいて本当に良かったです。
災害後の停電時は特にポータブル電源が貴重です。
ポータブル電源があれば、扇風機・ホットカーペット・電気毛布などモバイルバッテリーでは使えない家電製品を使えます。
より快適な自宅避難が可能です。
災害時には電気だけではなくガス・水道が止まって、複合的なライフラインの障害が起こりえます。
不便な中で食べて寝て、親の介護をして…
避難所に比べてプライバシーが守られているとはいえ、自宅避難も非日常です。
不安なことが多いときに、心配事を1つ減らせるのは、大きなメリットだと思われませんか?
おすすめのポータブル電源はSmart Tapです。
この「パワーアーク2」は一般社団法人「防災安全協会」推奨の商品です。
また「家電批評」で防災面の品質の高さが認められた「迷わずに国民が買うべき災害時最強の命綱」としてベストバイにも選ばれています。
ACコンセントが2つついているのが魅力的です。
背面にLEDライトも付いています。
そして何といってもSmart Tapをおすすめする最大のポイントはアフターフォローの手厚さです。
無制限のカスタマーサポートがついています。
でんわ・メール・チャット・公式LINEから気軽に質問できます。
上の楽天かアマゾンから購入されることをおすすめします。
Smart Tap正規販売店で購入することで、2年保証がついてきます。
楽天から購入してレビューを書くと、1年保証期間が延長されて3年保証がつくのでお得です。
Yahooショッピングでも販売されていますが、正規販売店ではありませんのでご注意ください。
「非正規店舗での購入は、製品の品質が保証できないため、メーカー保証対象外」とのことです。
Smart Tap正規販売店での購入なら、購入後30日間返品交換無料です。
停電を想定して一度使ってみると、ポータブル電源があるのとないのでは、過ごしやすさにどれほどの違いがあるか実感できますね。
停電時ポータブル電源を最大限活用するには、ソーラー充電器との合わせ買いがおすすめです。
「パワーアーク」のソーラー充電器は、3枚のパネルが折りたたまれて、持ち運びしやすい設計になっています。
ポータブル電源も充電されている分を使い切ってしまうと、それ以上は使えません。
このソーラー充電機があれば、ポータブル電源に蓄電しながら電化製品を使うことができます。
ポータブル電源に直接家電製品をつないで使用することもできますし、モバイルバッテリーの充電も可能です。
停電時に「自家発電ができる」強みを超えるものはそうありません。
容量の大きいポータブルバッテリーを買う手もありますが、容量が大きくなると値段が高くなり重量も大きくなります。
女性が持ち運びできるサイズで、ある程度の容量と出力を兼ね備えたポータブル電源にソーラー充電器の組み合わせが停電対策にはもってこいです。
こちらも上記、楽天かアマゾンのSmart Tap正規販売店からの購入をおすすめいたします。
災害のときに介護を必要とする家族と過ごしながら、ひとりであれこれ心配して過ごすのは不安だと思いませんか?
SNSで誰かとつながったり、おしゃべりしたりすることで、大変な時期を切り抜けやすくなります。
停電中に電気を補充できなければ、スマートフォンのバッテリーの残りを心配しながら過ごさなければなりません。
でも予備バッテリーがあれば、気がねなくスマートフォンが使えます。
家族の暑さ・寒さ対策も可能です。
ライフラインが復旧するまでの期間を、自宅避難で過ごそうとお考えであれば、「ポータブル電源+ソーラー充電器」を備えることを全力でおすすめします。
まとめ:停電対策をして自宅避難!介護の必要な家族と自宅で過ごすための備え
この記事では停電の場合に、自宅で介護が必要な家族と過ごすための備えについて考えました。
ポイントは以下の3つです。
- 食料品を備蓄して自宅で介護を続ける
- 日用品を備蓄して自宅避難をを乗りきる
- 停電時の医療機器・福祉用具の使用に備える
停電対策に役立つアイテムとして、こちらをご紹介いたしました。
- 懐中電灯・ランタン
- 乾電池・充電池
- モバイルバッテリー
- カセットコンロ・ガスボンベ
- ポータブル電源
認知症のご家族がおられる場合、可能なら自宅避難を選びたいとお考えかもしれません。
自宅避難には周到な準備やふだんからの備蓄が欠かせません。
災害が起こる前に備えをしておくことをおすすめします。
災害時の全体的な備え方についてはこちらの記事をご参照ください。
非常食を選ぶとき、「尾西の白飯」の実食レポはこちらをご覧ください。
集中豪雨に備える情報はこちらの記事をご参照ください。
台風のときの避難についてはこちらをご参照ください。
地震の場合の避難についてはこちらの記事をご参照ください。
土砂災害の場合の避難についてはこちらをご覧ください
自宅避難をするための断水対策についてはこちらをご覧ください。
ウォーターサーバーについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください