PCR検査を受けて結果が伝えられるまで、「陽性だったらどうしよう」とドキドキしますよね。
発熱などの症状があるとなおさらです。
自宅待機のタイミングは突然やってきます。
買い物や外出に介護を必要とする家族がいて、近距離介護をしているケースはどうすればいいでしょうか?
わたしは理学療法士という職業柄、「接触者」「濃厚接触者」として、新型コロナウイルス(COVID-19)のPCR検査を何度も受けてきました。
この記事では感染をふまえて自宅待機となった場合に、準備しておくと良いおすすめグッズをご紹介いたします。
家庭内感染を予防する2つのポイントについてもご解説いたします。
オミクロン株は感染力が強く、家庭内感染の予防がむずかしいのが特徴です。
デルタ株にわたしの家族が感染した際、家庭内での感染拡大を阻止できた経験や、その後必要を感じて購入したものも含めてお伝えいたします。
※この記事の情報は個人の経験に基づくものであることを、あらかじめご了承ください。また家庭内感染を予防を100%保証するものではないことをご理解ください。
自宅療養・隔離生活に必要なもの
自宅待機となったり、自宅療養・隔離生活に必要なものは以下のとおりです。
- 常備薬
- 食料品
- 日用品
- 感染していた場合におすすめグッズ
一つずつご紹介してまいります。
常備薬を備えておく
症状があってPCR検査を受けた場合・濃厚接触者として検査を受けた場合は、結果が出るまでは自宅待機が賢明です。
感染していた場合には自宅療養になる可能性を想定しておくと、不安を軽減できます。
医療機関で診察と検査をしたケースでは、解熱鎮痛剤を処方してもらえるので確認してください。
こども・妊婦にはカロナールに代表される、アセトアミノフェンが使用されます。
脂質代謝異常や心臓病の既往がなければ、カロナール以外の解熱鎮痛剤が使用可能かもしれません。
「感染したかも!」となる前にあらかじめ、かかりつけ医・薬剤師に確認して準備しておくことをおすすめいたします。
1人で外出が難しい家族の受診と、介護者の自宅待機が重なってしまった場合は、要介護者のかかりつけ医に相談します。
場合によってはかかりつけ医から処方箋をかかりつけ薬局にFAXなどで送信してもらい、薬局からお薬を郵送してもらえることがあります。
あらかじめ薬局に確認しておくと安心です。
感染に備えて食料品をストックしておく
自宅待機・自宅療養になって困るのが食料品の不足です。
10日分をめやすに食料を同居家族の人数分、準備しておきます。
発症した場合、食べられるものが限られることがあるので、パウチのゼリーなども忘れずにストックしてください。
豆乳は牛乳に比べて保存期間が長いので、タンパク質の摂取におすすめです。
電子レンジで温めるだけで食べられるご飯も役立ちます。
お茶漬の素などがあれば食欲のないときにも食べやすいかもしれません。
アイスクリームも食べやすく、エネルギーがとれるのでおすすめです。
買い出しに介護が必要な近距離介護の家族の自宅にも、十分食料をストックしておいてください。
調理の負担が少ないレトルト食品も入れておきます。
介護のキーパーソンが自宅待機となったり、感染が確認された場合にはケアマネージャーに連絡しておきましょう。
食料品などのローリングストックについてはこちらの記事の「非常備蓄品」の項目も参考にどうぞ
日用品も十分な量を準備
日用品や以下のような生活必需品もストックしておくと困りません。
- 洗剤類:食器・衣類・トイレ・おふろなど
- 衛生用品:せっけん・消毒用エタノール・使い捨てマスク・使い捨て手袋・アルコール入りウエットティッシュ
- ペーパー類:トイレットペーパー・キッチンペーパー・ハンドペーパーなど
- 歯みがき粉・うがい薬
- 紙皿・紙コップ・割り箸・使い捨てスプーン
- ゴミ袋
手洗いの頻度が上がるので、せっけんやハンドソープは多めに準備しておきます。
皮ふが乾燥しやすい人はハンドクリームがあると、カサカサに対応できるのでおすすめです。
感染していた場合におすすめのグッズ
わたしが自室に引きこもるために準備していたアイテムです。
- 常温ピッチャー
- 保温ポット
- 氷まくら
- アルコール入りウエットティッシュ
- パルスオキシメーター・予備乾電池
- 体温計
- 喉を保湿する布マスク
- のど飴
常温ピッチャー
発熱時には、水分補給が欠かせません。
常温の水やお茶など、十分な量を持って自室にこもります。
写真に写っている赤色の切子のグラスは、サイズが大きめです。
体調がすぐれないときは、何度もコップに水をいれるのも負担になります。
大きめのグラスが、使い勝手が良かったです。
保温ポット
常温のピッチャーに加えて、便利だったのが保温ポットです。
温かい飲み物を入れておくことも、冷たいものを保冷することもできます。
40度前後のぬるい飲み物を入れてしまうと、雑菌が繁殖しやすくなりますのでご注意ください。
写真にある水色の常温のピッチャーは1L、保温ポットは1.5L入ります。
朝に2つの入れ物にドリンクを入れておけば、その日飲んだ水分量がわかりやすいので良かったです。
自室にトイレがないと、なかなか水分をとるのが遠慮がちになってしまうかもしれません。
しかし脱水症状を起こしてしまっては、しんどさが倍増するだけです。
十分な水分を取って、休息することをおすすめします。
氷まくら
あるのとないのでは、おお違いなのが氷まくら。
身体が体温をあげようとしているとき・寒気がするときには、氷枕は必要ありません。
いったん熱が上がりきってしまうと、氷まくらの出番です。
体温が高くても、頭や首の後ろを冷やすと寝付きやすくなります。
写真の白元のアイスノンは、長時間冷たさが持続するのでおすすめです。
しかも身体と接するところはカチカチにならない構造のため、頭の位置も落ち着きやすくて気に入っています。
わたしはアイスノンがあれば、エアコンの設定温度を少し上げても就寝できるようになりました。
節電にも役立つので熱帯夜対策に、家族みんなで使ってみるのはいかがでしょうか?
我が家では夏には欠かせないアイテムです。
品薄傾向のようなので、在庫があればお早めにご検討ください。
アルコール入りウエットティッシュ
部屋に引きこもるときには、ふだんのように気軽に手を洗うのが難しくなります。
そんなときに役立つのが、ウエットティッシュです。
アルコール入りならウイルス対策にもなるので、ドアノブや扉の取っ手を拭くのに役立ちます。
食事の前後にテーブルを拭くと衛生的です。
手指消毒用エタノールとティッシュで代用することもできますが、しんどいときは手を抜いてしまいましょう。
パルスオキシメーター・予備乾電池
パルスオキシメーターとは、指を使って血液の酸素の飽和度をはかる機械です。
酸素飽和度の正常値は、96~99%です。
血液中の酸素の値をはかると、肺で酸素交換がうまくできているかを知ることができます。
肺で炎症が起こる・痰が気管支に増えるなどの症状があると、血液中の酸素の濃度が低下します。
自治体によっては、酸素濃度が○%以下になったら救急車を呼ぶという参考値になっているところもあります。
現在品薄かもしれませんが、持っていると症状を把握しやすいので損はしません。
例えば、高齢の親の食事前後で測って比較するなどの活用方法があります。
もし食後に数値が95%を切るようなら、痰がうまく排出できていない可能性や、わずかに誤えんしている可能性に気づくことができます。
毎日決まった時間に測定していれば、健康管理にも役立ちます。
パルスオキシメーターは、平常時の値段は国産であれば1万円前後だったと思います。
外国製だとピンキリです…。
あまり安いのを買ってしまうと、正確に作動しない可能性もあります。
わたしも高いパルスオキシメーターにするか、安いものにするかで悩みました。
結局、2021年の5月末に、2000円しないパルスオキシメーターを買いました。
電池の消耗は早い気がしますが、測定値はおそらく目安にできる数値だと思います。
息を止めてしばらくすると(※危険ですのであまりマネしないで!)、酸素飽和度の%が下がります。
手首の脈とパルスオキシメーターの脈拍の数値も、一致しているので合格です。
世界的に感染症がまん延し、規格に合わない商品も流通している可能性があります。
ネットショップで購入する際には、レビューを確認してみること、在庫があること、保証期間などを確認して選ばれることをおすすめいたします。
体温計
体温計はわきに挟んで使用するタイプのものを、一家に最低2本をご準備ください。
感染者と非感染者で、共有を避ける必要があるからです。
できれば1人1本専用の体温計があれば、望ましいといえます。
体温計はパルスオキシメーターに比べて、粗悪品はでまわっていないので必ずしも国産である必要はないかもしれません。
喉を保湿する布マスク
とりわけオミクロン株では、喉の痛みが主な症状の一つとされています。
布マスクは、自室で使うのにおすすめです。
エアコンを入れると湿度が下がります。
保湿するために不織布よりは、呼吸がしやすい布マスクが楽です。
しかし、トイレなどで自室から出るときには飛沫感染を防ぐため、不織布マスクをご使用ください。
また呼吸が苦しい場合は、喉の痛みよりも息苦しさを軽減することが優先になります。
自室内での布マスクは使用せず、可能であればパルスオキシメーターを活用して、呼吸状態をご確認ください。
のど飴
のどが痛いときは、水分をとることも辛いかもしれません。
高熱が出て水分が取れないとだ液が出にくくなります。
のど飴をなめることで、唾液腺からつばが出やすくなるので、準備しておくと良いかもしれません。
ここまで自宅療養・隔離生活に必要なものをご紹介してまいりました。
家庭内感染を阻止するポイントは換気と水回りの使用
ここでは家庭内感染対策として、わたしが意識していた2つのポイントをお伝えいたします。
- 効率よく換気をする
- トイレ・洗面所・お風呂などの水回りの注意点
共有スペースに出る場合は、感染者も非感染者も、不織布マスクの使用がおすすめです。
効率よく換気をする
新型コロナウイルスの感染経路の一つが飛沫(ひまつ)です。
対策としては外気を取り込み、室内の空気を排出します。
特に共有スペースの換気が大切です。
空気の流れを意識します。
換気扇から一番遠くにある窓を開けて、換気扇を回すことで室内に換気の流れを作ることができます。
感染者の使用する部屋の空気が、廊下などに流れないように注意します。
部屋に窓が一つしかない場合は、窓に向けて扇風機・サーキュレーターを回すと室内の空気を排出できます。
エアコンを使用している場合も、窓を5cmほど開け換気扇を回すか、1時間毎に窓を全開にして十分な換気をすることをおすすめいたします。
トイレ・洗面所・お風呂などの水回りの使いかた
水回りの注意点について、以下の3つに分けてご解説いたします。
- トイレ
- 洗面所
- お風呂
トイレ使用時のポイント
トイレは常に窓を開けておくか、換気扇を回しっぱなしにしておきます。
トイレ内に手を洗う場所がある場合は、タオルの共有を避けるためペーパータオルが便利です。
ペーパータオルを捨てるゴミ箱は、足で踏んで開閉できるフタ付きのタイプが理想ですが、我が家には残念ながらありません。
ゴミに直接触らず捨てられるように、紙袋にビニール袋をかぶせてゴミ箱にしています。
トイレは各自使用後に、消毒を行います。
消毒の順序は比較的汚れの少ないところから、汚染されているところを最後にします。
消毒用エタノール・薄めた台所用漂白剤が新型コロナウイルスの消毒に有効とされています。
スプレーボトルが使いやすいのでおすすめです。
スプレーを直接便座などに吹きかけると、ウイルスが空中に舞い上がるので、トイレットペーパーに消毒液を吹きかけて拭き取るとより確実に対策できます。
トイレの使用が済んで便座カバーでフタをして流したあと、トイレの消毒の順番は以下のとおりです。
ポイントは便座を拭いてから、便座カバーの内側を拭く点です。
トイレの水を流すときに便器内の水がカバーの内側にはね返ります。
排泄物にはウイルスが排出されます。
というわけで、トイレの中で一番ウイルスが付着しやすい場所は、便座カバーの内側です。
拭き終わったトイレットペーパーは、便器の中に捨てます。
消毒液が吹き付けてあるので、我が家では次の人はトイレを使用したときに流すことにしています。
洗面所使用時のポイント
手洗い・うがい・はみがきなど、洗面所は感染リスクの高い場所です。
窓がある場合は開けっ放しにし、換気扇がある場合は常時使用することをおすすめいたします。
うがいや歯磨きに使用するコップは、必ず分けます。
紙コップを使用すると便利です。
ゴミ箱はふた付きの足ペダルで開閉できるものが理想なので、もしあれば一時的にほかの場所で使用しているものと交換してもいいかもしれません。
我が家では自宅待機・感染疑いの際には、洗面所にポンプ式の消毒用エタノールとペーパータオルを設置します。
タオルの共有を避けることができるからです。
またペーパータオルに消毒用エタノールを吹きかけて、蛇口・洗面台を拭き取ることもできます。
感染者の歯ブラシとコップは、自室に持ち帰り消毒用エタノールを吹きかけておくと飛沫を抑えることができます。
おふろ使用時のポイント
浴室は、感染者が家族の最後に使用します。
感染者に余力がある場合は、お風呂用洗剤で通常通り洗えば大丈夫です。
体調がすぐれない場合は、窓を開け換気扇を回した状態で消毒用エタノールを噴霧しておきましょう。
排水口に消毒用エタノールをスプレーしておけば、飛沫量の軽減につながるかもしれません。
ここまで家庭内感染を阻止するポイントについてお伝えしてまいりました。
我が家では消毒液をトイレは台所用漂白剤を薄めたものを使用し、それ以外では消毒用エタノールを使用しています。
消毒液の入れ物は、置き型ポンプ式を玄関・洗面所、スプレー式を洗濯機のある脱衣場・台所・トイレに採用しています。
アルコール入りのウエットティッシュを玄関においておくと、帰宅時に汚染されていそうなものをさっと消毒できるので便利です。
まとめ:自宅療養・隔離生活に必要なものを準備して家庭内感染をおさえる
この記事では感染をふまえて自宅待機となった場合に、準備しておくと良いおすすめグッズや、家庭内感染を予防するポイントについてお伝えしてまいりました。
自宅待機となったり、自宅療養・隔離生活に必要なものは以下のとおりです。
- 常備薬
- 食料品
- 日用品
- 感染していた場合におすすめグッズ
上記のうち、個人的に感染していた場合におすすめのグッズは以下のものです。
- 常温ピッチャー
- 保温ポット
- 氷まくら
- アルコール入りウエットティッシュ
- パルスオキシメーター・予備乾電池
- 体温計
- 喉を保湿する布マスク
- のど飴
家庭内感染を阻止するポイントは以下の2つでした。
- 効率よく換気をする
- トイレ・洗面所・お風呂などの水回りの使いかた
新型コロナウイルス(Covid-19)について、理解が深まってきた部分と未知の部分があるため情報が混乱しがちです。
最新の理解を得るようにしながらも、偏った情報に注意する必要があります。
このブログでも随時、より正確な情報に基づいて、介護やご家族の健康にお役立ていただけるよう情報を発信してまいります。
介護をされている方々は、通所サービスに送り出すことや普段と違う家族の症状など、不安が多い日々をお過ごしのことと存じます。
あなたと、あなたのご家族がこのパンデミックの時期をなんとか切り抜けられることを心より願っています。